デコボコ

札幌、介護、北海道

2017.1.23 母との別れ

介護施設で働いている身として、利用者様の死は避けられない。昨日も一人、利用者様がご逝去された。休みでその場に居合わせなかった私は、今日、その詳細を知った。

しばらくしてお部屋の整理に家族様が来訪。家族様に挨拶をし、別で預かっていた持ち物をお部屋に持ってくる約束をして一旦退室。格段悲しむ素振りもなかったので、母の死を受け入れているのかと感じる。

持ち物を持って再度伺う。退室しようとした所、家族様が持参した紙袋をこちらに差し出し「本当に皆様には良くしていただいて…、母はよく『皆様が良い方ばかりで』と言っていました、本当にありがとうございます…!」と突かれたように泣き出してしまった。私は言葉を失い、ただ涙してしまった。

 

亡くなられた利用者様は身近にある物を手当たり次第に破壊し撒き散らしたり、唾液を所構わず吐いたりと、様々な対応をしなければいけない方ではあった。しかし、病の為せる業ということは職員皆理解していたし、何より人柄が人を明るくさせた。家族様にしても、天性の明るさを母より授かっていたように感じた。

 

この一家に会えなくなることが寂しい。